育成方針が影響か 元日本ハム選手が移籍先で苦しむ裏事情
「日ハム時代に選手として峠をちょっと越えた選手が多い。日ハムもそういうタイミングを見計らって放出する。例えば陽は13年に右肩を故障。もう全盛期のような活躍を見せるのは難しいとみて、FA権を取っても強く引き留めませんでした」とは、さる放送関係者。
「日ハムは若手をドンドン使う。今季開幕スタメン選手の平均年齢は25.8歳でパの最年少。昨年の大田泰示(27)のように日ハムが獲得した選手が一皮むけることがある。編成担当の目利きに加え、トラックマンで球の回転数のデータなどをとってそれを参考にするなど、成長途上にある選手を狙って獲得しているそうです」
■若手時代の土台づくり
一方で、セ球団の編成担当はこう指摘をする。
「雰囲気が明るい日ハムから出て、環境の変化に馴染めない選手もいるようですが、移籍して成績を落とすということは選手としてのピークが短いということもある。日ハムはあまり選手を酷使することはないし、故障者については慎重にリハビリに取り組ませる。例えば広島のように、若手に徹底した走りこみを課すなど、ビシビシ鍛え上げるわけではない。科学トレーニングが中心で実戦主義。土台づくりという点では不足の感はある。日ハムの選手に一定の年数が経過すると故障が目立ち始めるのは、そんな育成方針も影響しているかもしれません」
限界と踏んだ選手を他球団にくれてやり、それで若手にチャンスをつくって戦力にする。シビアな日ハムに他球団も利用されている。