大学体育会の部員が監督の理不尽な要求を受け入れる裏側
例えば甲子園常連校の監督にとって、選手集めに有効なのは「出口」の面倒を見ることだという。
東京六大学に推薦枠がある、東都なら後輩が監督をしているので顔が利くといった言葉に、選手や親御さんたちはコロッといくそうだ。
彼らは甲子園に出られるというだけでは満足しない。有名大学やプロなど、卒業後の面倒を見てもらうことが何より重要になる。
だからこそ強豪校の監督は日頃から、大学関係者とのコネクション強化に余念がない。部員の指導はコーチに任せ、大学関係者の接待で多忙な監督も中にはいる。
「出口」がポイントになるのは中学から高校、高校から大学、大学から社会人も一緒だ。中でもスポーツで身を立てたい大学生にとって、就職先は今後の長い人生を考えても大問題。大企業に顔の利く監督の存在は絶対的なものになる。
ちなみに日大のアメフト部の部員は例年、富士通、LIXIL、オービック、東京ガス、アサヒビール、パナソニックなどに就職している。いずれも社会人アメフトのXリーグに所属する大企業だ。