役職退任は否定 日大アメフト内田監督に“院政支配”の懸念
これで幕引き、とはいきそうにない。
試合中の悪質なタックルで相手選手を負傷させた問題で、日大アメフト部の内田正人監督(62)がついに辞任を表明したが、むしろ批判と不満の声が高まっている。
内田監督と日大関係者は19日に、被害を受けた関学大の選手と保護者、首脳陣に直接謝罪。その後、初めて報道陣の取材に応じたものの、前代未聞の悪質プレーが誰の指示によるものなのか、問題の核心については最後まで言及を避けた。“監督の指示があった”とする部員らの証言、それに基づく報道などを「いろいろな臆測」とし、「心外だ」と不快感をあらわにする始末だ。
まるで自分が、拡大する騒動の被害者とも言いたげで、取材中には相手の「関西学院(かんせいがくいん)」を何度も「かんさいがくいん」と発音。余りに希薄な当事者意識で怒りとひんしゅくを買った。
ラフプレーに至る背景や真実が解明されなければ、選手の安全が担保されないとし、日大との対戦を拒否しているライバル大学の指導者らが、口を揃えて「内田監督が辞めても問題の解決にならない」と言っているのも当然である。