パ・リーグに感じる “メード・イン・ジャパン”の革新路線
これは長打率ランキングにも表れている。パの上位5人は、柳田、山川、秋山、近藤健介、大田泰示とすべて日本人で、6位にようやく楽天のペゲーロが入ってくる。その他、ソフトバンクのデスパイネや日本ハムのレアードといったパを代表する外国人大砲は、いずれも長打率ランキングの10位以下。和製大砲が長打勝負で舶来砲を打ち負かしているわけだから、隔世の感を禁じ得ない。
一方のセは打率1位が中日のアルモンテで、本塁打と打点の1位はどちらもDeNAのロペスである。その他、ヤクルトのバレンティンや中日のビシエドといったお馴染みの外国人大砲もまだまだ健在。もちろん筒香嘉智や山田哲人ら、セを代表する和製大砲もそれなりに活躍しているのだが、それでも舶来砲の牙城は崩せないでいる。
もっとも、長打勝負で外国人打者が強いのは当然で、それが従来の球界地図でもあったわけだから、これは今季のセがだらしないのではなく、パが革新路線を進んでいると言ったほうが正しいだろう。今や長距離打者もメード・イン・ジャパンの時代。さすが大谷翔平を輩出したリーグだ。
ただし、セの阪神についてはだらしないと言える。生え抜きの和製大砲育成に苦労しているだけでなく、舶来砲も不振を極めているのだから。