南ア大会の再現期待も 西野監督と岡田氏に2つの決定的違い
日本時間9日のスイス戦が0―2の敗戦に終わり、西野朗監督(63)率いる日本代表に明るい兆しは見られない。2018年に入ってからの日本代表は1分け3敗――。ここで思い出されるのは、10年南アフリカW杯前の苦境である。当時の岡田武史ジャパンも同年4月のセルビア戦から4連敗。5月の韓国戦が完敗に終わった後には、岡田監督が進退伺を申し出る事態に発展した。しかし、大方の予想に反して日本代表は16強入りした。あれから8年。西野ジャパンにその再現は期待できるのか? 日本代表に帯同して現地取材を敢行中のサッカージャーナリスト・元川悦子氏による緊急コラムである。
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3月のマリ戦後、ガラタサライの長友佑都(31)は「10年と状況がすごく似てると思う。早く抜け出したい」と神妙な面持ちで語っていた。
そして現地8日のスイス戦後にも、当時の生き証人である長谷部誠(34=フランクフルト)が「南アの時と状況が似ていると思われるかもしれませんが、自分の中では何の保険にもならない」と語り危機感を募らせていた。