西野監督は賢者か愚者か…“二軍”で本番前ラスト試合の吉凶
開口一番「いやぁ~それにしても仰天させられました」と話すのは、メキシコ五輪で得点王に輝いた釜本邦茂氏である。
12日にオーストリア・インスブルックで行われたパラグアイ戦でMF本田圭佑、MF長谷部誠、FW大迫勇也といった主力組を軒並みベンチスタートとした西野朗監督(63)の用兵に「ロシアW杯本大会前の最後のテストマッチの先発にベンチ組をズラッと並べるとはねぇ~。8日のスイス戦から先発メンバー10人を入れ替え、しかもひとりだけ連続出場となったDF酒井高徳は、スイス戦の右SBから左SBで起用した。実質<11人全員を総入れ替え>したことになる。サッカー界の常道とは、かけ離れた選手起用と言っていいでしょう」と言うのである。
4―2で試合には勝った。前半32分に先制を許したものの、後半の6分と18分にMF乾貴士が立て続けにゴールを決めて逆転。46分にはトップ下で先発したMF香川真司にもゴールが生まれた。スイス戦をケガで回避したDF酒井宏樹も後半から投入し、ここ2試合でW杯登録メンバー23人全員をプレーさせた西野監督は「ただ縦に速いだけでなく、ボールを保持した中で得点できた。一試合一試合ごとに攻守にポイントを持ちながら修正はできている」とご満悦だったが、元日本代表主将の田口光久氏もこう言うのだ。