二軍で13試合8発 技術とデータが語る清宮HR量産の秘密
ある球界OBによれば、「清宮のある本塁打の打球角度は約30度で打球速度は160キロ程度だった」そうだ。
これはメジャーで「バレル」と呼ばれる、本塁打になりやすい打球の指標にほぼ合致する。すなわち打球速度が時速158キロ以上、角度が30度前後の打球の8割が外野手の頭上を越す安打になり、その多くが本塁打になるというものだ。
ちなみに14日の楽天戦で放った13号本塁打は、打球速度175キロで飛距離は133メートルだった。
本塁打になりやすい指標の「バレル」の誕生によって、打者は本塁打を打つ練習が可能に。昨年メジャーで史上最多の6105本塁打が誕生したのはその成果でもある。
清宮はあえてボールの下をたたいたり、打球に角度をつけることについて、「特に意識していない。自分のスイングをするだけです」とし、バレルに関しても「聞いたことはありますけど、そんなに気にしていない」と言う。それでも「いい感じで振れている時にフライになっているのは悪くない」と話したことがあるから、理想的な打球の角度に関しては天性のものなのかもしれない。
要するに清宮は打つべくして本塁打を打っている。前回の一軍帯同時は1本塁打だったが、今後再昇格した時には成長した姿を見せるに違いない。