苦手な芝で8強入り 錦織を後押しした“組み合わせ”と“気候”
2回戦のトミック、3回戦のキリオスは芝に強いとはいえ、ともに精神面に課題を抱えている選手。メンタルで優位に立つ錦織は、彼らに快勝したことによって波に乗った。
芝の状態もプラスに作用した。今年は晴天が続き、湿度が低いことが予想できた。大会本部は否定しているが、芝が乾燥によってすり切れることを見越して、例年より長めにしていたともっぱらだ。芝がいつもより長かったことで球足が遅くなり、ストロークプレーヤーには追い風になったというのだ。
錦織は昨夏、右手首を故障して約半年間、戦列を離れた。復帰後の試合数が少ないというハンディを抱えながら、それでもウィンブルドンで8強入りした裏ではツキも味方したようだが、本人が今後に向けて自信をもったことは収穫か。