著者のコラム一覧
田崎健太ノンフィクション作家

1968年、京都市生まれ。ノンフィクション作家。早大卒業後、小学館入社。「週刊ポスト」編集部などを経て、99年末に退社。著書に「W杯に群がる男たち―巨大サッカービジネスの闇 」(新潮文庫)、「偶然完全 勝新太郎伝」(講談社+α文庫)、「真説・長州力 1951-2018」(集英社文庫)、「電通とFIFA」(光文社新書)、「真説・佐山サトル」(集英社インターナショナル)、「ドラガイ」(カンゼン)、「全身芸人」(太田出版)など多数。

ワールドカップは「経験の蓄積」がモノをいう世界なのだ

公開日: 更新日:

 決勝トーナメント以降の14試合のうち、1点差が6試合、同点延長戦が5試合、2点差が3試合。つまり11試合が90分内で1点差以内の僅差に収まっているということだ(クロアチアは3試合連続延長を勝ち抜いた!)。実にその確率は79%である。しかし、日本―ベルギー戦のように、「1点」差という壁がそびえ立っているのも事実である。

 準決勝のフランス―ベルギー戦も同じだった。この試合、フランスがCKからの1点を守り切って勝利している。チャンスの数はほぼ互角。いや内容的にはベルギーが押し気味だったといえる。

 W杯はその国のサッカーの「経験の蓄積」がモノをいう世界である。

 2006年に日本代表監督だったジーコは、W杯に選手として2度出場している。しかし、監督としては初出場だった。負けず嫌いなジーコは僕に否定していたが、日本がひっくり返されたオーストラリア戦を精査すると、彼自身が浮足だっていた。

 フランス代表のデシャン監督は14年ブラジル大会でも指揮官を務めていた。彼が率いたフランスは準々決勝で、優勝したドイツに敗れる。一方、ベルギー代表のスペイン人監督、マルティネスは今回が初めてのW杯だった。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…