社会科教諭で副校長も兼務 近江・多賀監督に苦労を聞いた

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■「明日から監督が代わります」

 ――毎年、ですか。

「1回目は忘れもしない1年の夏。この年、平安は京都大会でまさかの初戦負け。確か7月の下旬でしたね。当時はグラウンドと学校の校舎が離れていたので、練習後、バスで8時くらいに学校に戻った。すると、部長が『全員集合!』と。もう外は真っ暗の中、『明日から監督が代わります』と言ったものだから、言葉がありませんでした。あの光景は今も覚えています」

 ――あまりに急な話ですね。

「平安は甲子園常連校。勝つのが宿命のような雰囲気だったので……。しかも、試合は0―1の完封負け。私はバットボーイとしてベンチ横にいたのですが、スタンドから痛烈なヤジが飛び交っていました。それで、非常に嫌な思いもした。私は最初の監督には目をかけてもらっていた。練習試合でも使ってもらっていましたから。もし、この監督が続けていたら、私の野球人生は大きく変わっていましたよ。2回目の監督交代は、2年の秋。解任にはいろいろな理由があったようですが、風評の問題もあったようです。そして、3年時に最後の交代です」

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