社会科教諭で副校長も兼務 近江・多賀監督に苦労を聞いた

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 ――それでは野球に身が入らなかったのでは。

「だから、指導者になってからは『大人の都合で子供たちが振り回されることだけはないようにしよう』と心掛けています。きちんと互いに信頼関係を築かないといけない」

 ――監督は学校の副校長も兼任している。指導の時間も、副校長としての仕事に割かれるのでは?

「それがそうでもないんです。私が副校長になったのは、近江が夏の甲子園で準優勝した翌年の02年からです。滋賀県だけの話ではありませんが、田舎は公立志向が強く、特に私立は生徒確保の争いが激しい。さらに少子化問題でしょう。近江は野球がひとつの看板。確かに野球部志願の子は多いが、それ以外の一般生徒が問題です。そこで理事長が、看板でもある野球部の監督に肩書をつけた方が、広報活動もうまくいくのではないか、ということになった」

■「監督の活動に支障がなければ」

 ――つまり、肩書のみ、と?

「私も悩みましたが、理事長には『野球部の監督としての活動に支障がなければ』とお願いしました。幸い、近江高校野球部監督としての私を知っている方も多かったので、反響は大きかったですよ。私が副校長になった年は、野球部員全員で100人を超えましたから。それはそれで大変でしたけどね(笑い)」

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