社会科教諭で副校長も兼務 近江・多賀監督に苦労を聞いた
7日に登場する近江(滋賀県)は春5回、夏13回の出場を誇る甲子園常連校。2001年夏には準優勝の実績がある。指揮を執る多賀章仁監督(58)は社会科教諭で副校長も兼務している。学校経営にも携わっているのか、苦労はないか、話を聞いた。
――現役時代は平安(現龍谷大平安=京都)の一塁手として活躍し、龍谷大では捕手を務めた。強豪校での経験が、指導にも生きているのですか。
「うーん……実は私、高校時代の野球にあまりいい思い出がないんですよ。当時は野球で挫折してしまったんです。大学でも、『将来はプロに!』という夢を持って一生懸命だったわけでもなかった。どこか、野球に対して陰りがあったんです。でも、それが逆に野球から離れられなかった理由かもしれません」
――平安での挫折とは?「私が中学3年のとき、平安は春、全国大会ベスト4、夏は同ベスト8の成績だった。そんな平安に憧れて、私も入学した。でも、そこから平安は低迷期に入ってしまった。そこで、高校野球の裏というか、嫌な部分が見えてしまったんです。私が在籍していた3年間で、監督が3人も代わったんですよ」