金足農元監督が激白「吉田は『八戸にお世話に』と言った」
進学か、それともプロか――。甲子園準優勝右腕、金足農・吉田輝星の進路が注目されている。
地区予選前は青森・八戸学院大へ進学するといわれていたが、甲子園大会で勝ち進むにつれてその評価はうなぎ上り。プロのスカウトは「ドラフト1位指名は確実」と口をそろえ、大会後は本人から「巨人が好き。行きたいです」との発言も飛び出した。
1984年夏の甲子園準決勝で桑田、清原を擁するPL学園を追い詰めた当時の金足農監督の嶋崎久美氏(70)は、同校野球部OBの吉田の父親や中泉一豊現監督の恩師で、吉田の進路にも影響力を持つ。吉田は本当に進学するのか、なぜ、八戸学院大なのか、嶋崎氏に聞いた。
■「中泉監督、正村監督、わたしと3人の前で」
――吉田が昨年10月から八戸学院大の正村公弘監督(54)に教えてもらうようになった経緯を聞かせてください。
「わたしは(一昨年まで)ノースアジア大(秋田)の監督をしていて、八戸学院大の正村監督はリーグ戦の対戦相手でした。(監督を)辞めるときに1部から3部までの監督が送別会を開いてくれたのですが、そのときに都合がつかずに来られなかった正村監督が『秋田へ行くので改めて送別会をやりたい』と言ってくれたのです。吉田はストレートに関しては球威があるのですが、スライダーのキレがなかった。八戸学院大の投手にキレのよいスライダーを投げる投手がいたので、正村監督が送別会をしに秋田に来てくれたときに見てもらえないかとお願いしたのです」