巨人が抑えに抜擢も…データが示す山口俊「ノミの心臓」
贖罪のチャンスではある。
やることなすこと裏目の巨人が、起死回生の一手に出る。昨季FA加入した山口俊(31)の抑え抜擢だ。
巨人は守護神のカミネロが7月上旬に右ヒジ故障で二軍落ちすると、代役のマシソンも7月末に左ヒザ痛を訴え、戦線離脱。3人目の守護神となったアダメスは、もっか4試合連続失点中と期待を裏切っている。
山口は横浜(現DeNA)時代、年間を通じてリリーフに専念した2008年から13年までは通算111セーブ。経験を考えれば、ナットクの人選だろう。
しかし、いかんせんメンタルがもろく、上記の08~13年で通算23敗している。特に走者を出すと途端に制球が定まらない悪癖があり、14年から先発に転向したのは、最終回の重圧に耐えられなくなったという理由からだ。
下手すればチームの足を引っ張りかねない「ノミの心臓」の配置転換。逆に言えば、山口にとっては信頼回復のラストチャンスでもある。
FA移籍初年度の昨季はシーズン中に泥酔暴行事件を起こし、球団の顔に泥を塗った。汚名返上とばかりに臨んだ今季は序盤こそ白星先行だったものの、もっか8勝8敗。ここ2試合は背信投球を続け、二軍落ちしていた。
山口はきょう4日、一軍に合流予定。リリーフ陣が火の車の中、新守護神に定着できれば、これ以上ない汚名返上になる。