広島は黄金時代へ 前編成グループ長が明かすドラフト秘話
まずはカープの厳しい練習に耐えられる体力や根性があるか。主に投手で4番を探します。要するに肩と足。この2つは鍛えても劇的には変わらない。
今のカープの主力では、丸(千葉経大付)や誠也らが高校時代に投手をやっていて足も速かった。菊池も大学(中京学院大)の途中まで投手をやっていましたから。
野手ではドラフト1位ではない選手が主力になることが多いのも特徴。丸は(07年)高校生ドラフト3位、菊池は(11年)2位、田中は(13年)3位。誠也は当初(12年)4位で指名する予定だったのですが、巨人などもリストに入れていて4位じゃ危ないと。当日に急きょ2位まで指名順位を繰り上げたんです。
■オーナーがスカウトを信頼
誠也の12年は、大谷(花巻東=日本ハム1位)、藤浪(大阪桐蔭=阪神1位)、北條(光星学院=阪神2位)ら粒揃いの世代。誠也は投手として最速148キロ、打者として高校通算43本塁打の「二刀流」でしたが、3年夏は東東京大会準決勝で敗退。3年間で一度も甲子園出場経験がない。中央球界では無名ともいえる高校生を2位指名するのは、冒険といえます。