巨人OBも疑問符…由伸監督辞任と原氏再々登板の“絶望人事”
■逃げ出した前例
同オーナーは後任について「現役の時に重たいものを背負って苦しんだ人が監督にふさわしいのではないか。難しい状況で引き受けてもらうことになるので、やはり経験、実績といったことが必要」と説明。「経験、実績」のある原辰徳前監督(60)が務めることが確実となった。実現すれば3度目の就任となる。
確かに実績はある。巨人監督12年間でリーグ優勝7回、日本一3回。09年の第2回WBCでは侍ジャパンを世界一に導いた。一方で球団はあのスキャンダルを忘れたわけではないはずだ。12年に発覚した「1億円不倫問題」だ。自らの醜聞をもみ消すため、原前監督が1億円もの大金を素性の怪しい人間に支払った件である。
15年には巨人の複数の選手が野球賭博に関与していたことが明るみに出て、球界を揺るがす大騒動に発展。辞任の引き金となった。15年の退任会見で原前監督は「ここ3年間、成績が上がらなかった。そろそろ潮時ではないかということ。そろそろ新陳代謝することの方が、新監督のもとチームを託す方が、巨人にとってもプロ野球にとっても正しいと思った」と、もっともらしく理由を説明していた。