短期決戦に弱い広島 左打者ズラリで巨人メルセデスに重圧
王者広島の緒方孝市監督(49)は自然体で臨む。「短期決戦は継投は早めになるかもしれないけど、一戦一戦しっかりやるだけ。(先発の大瀬良は)普段通りやってくれたらいい」とシーズンと同じ姿勢で日本シリーズへ導く。
就任4年目。1年目こそ4位に終わったものの、2年目から球団初のリーグ3連覇を果たした。しかし、ポストシーズンでは苦戦が続く。16年は日本シリーズで日本ハムに2勝4敗。昨季はCSファイナルSでシーズン3位のDeNAに2勝4敗で敗れた。まだ日本一になっていないだけに、緒方監督は内なる闘志を秘めている。
巨人先発のメルセデスには左打者を並べる。サウスポーだが右打ちを抑え、左打ちに苦戦するデータがある。今季は対左打者が.245、対右打者が.182。菊池、鈴木、捕手以外の野手は、一塁・松山、左翼・野間、三塁は安部か西川。不動の丸と田中を含め、先発野手8人中5人を左打者で固める。助っ人に重圧をかける作戦だ。今季2度の対戦で6回5点、6回3点を奪い、実証済みである。
むしろ2戦1敗のメルセデスの方に苦手意識がある。広島戦の防御率は6.00。セ・リーグで唯一白星がないのだ。
今年こそCS突破、今年こそ日本一へ――。「短期決戦に弱い」なんて、もう言わせない。