広島ジョンソンを支える “メジャー級女房”とバッティング
「今日も『イシ』がいいリードをしてくれたので、彼のミットをめがけて投げるだけだった。『イシ』が自分をもり立ててくれた」
28日、日本シリーズ第2戦で先発したジョンソン(34)はお立ち台でこう言った。三回まで走者を出さず、7回4安打1失点。「イシ」とは女房役である石原慶幸(39)のことだ。ジョンソンはマイクを向けられるたび、石原の名前を出して称える。
ジョンソンにとって石原はただの専属捕手ではない。「精神安定剤」でもある。決して英語が堪能ではない石原だが、プロ17年間で培ってきた間の取り方や声のかけ方で助っ人を支えてきた。「打者のことを誰よりも理解しているし、キャッチングはメジャー級。『的』も大きいから安心感がある」と信頼は絶大だ。
内助の功に加え、好調の原動力となっているのがバッティング。憧れの選手を聞くと、ジョンソンからは意外な名前が飛び出した。
「バリー・ボンズ!」
ジョンソンの背番号は「42」。名クローザーのマリアノ・リベラと同じ番号を背負うが、憧れはまさかの大砲だった。今季、ジョンソンは打率.089。チームメートの大瀬良(.175)に比べると見劣りするが、45打数4安打2打点3四球と悪くない。マウンドでのイラつきを打席でクールダウンするケースもあったという。