川崎憲次郎氏が振り返る Rソックスオーナーから直筆の手紙
プロ野球のストーブリーグの話題の中心になるFA。今オフは広島の丸佳浩(29)、西武の浅村栄斗(28)、炭谷銀仁朗(31)、オリックスの西勇輝(28)の4人が権利を行使した。FAの申請期間は日本シリーズ終了の翌日から1週間(土・日・祝日を除く)。当事者にとっては人生を左右する「7日間」だ。過去の経験者に当時の苦悩、葛藤、舞台裏を聞いた。
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2000年オフ、ヤクルトからFA宣言した川崎憲次郎氏(47)が振り返る。
「まず最初に声をかけてくれたのが中日でした。その後にボストン(レッドソックス)とヤクルトから話があり、中日とボストンからは最初の交渉段階で基本給や出来高など細かい条件を提示されました。特にボストンには出来高に加え、ホテル代や航空券代など、かなり細かい条件まで用意された。交渉は代理人を通じて3~4回。球団オーナーから直筆の手紙までもらった。年俸も破格の金額でした」
しかし、選んだのは中日。決め手となったのは、当時監督だった星野仙一氏の言葉だった。