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田中浩康

1982年、京都生まれの36歳。尽誠学園高(香川)、早大を経て、04年自由獲得枠でヤクルト入団。17年にDeNA移籍し、18年限りで現役引退。プロ通算14年、1292試合出場、1018安打、歴代5位の302犠打をマーク。二塁手としてベストナイン2回(07年、12年)、ゴールデン・グラブ賞1回(12年)。

「打たさねぇからな」開幕戦で石川雅規さんと夢の初対戦

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 マウンドでは167センチという小さな体ながら、ときに気迫を前面に出して打者に立ち向かう。後ろを守っていて、とても頼もしい存在でした。

 16年オフにヤクルトを退団することが決まったとき、神宮のクラブハウスでこんなやりとりをしました。

「来年からは敵になるだろうけど、俺は打たさねぇからな」

 笑顔でこう言ってくれた石川さんに僕は「絶対に打ちますからね」と切り返しました。

 石川さんとの対決は、すぐに実現しました。

 17年のヤクルトとの開幕戦(3月31日)。「6番・二塁」でスタメン出場した僕は二回表、石川さんから、レフトフェンスを直撃する移籍後初安打を打つことができました。2打席目は三ゴロに打ち取られます。初めて目の当たりにした石川さんのシンカーは、とても打ちづらかった。夢のような時間でした。

 この年、通算1000安打を達成したときには花を届けてくれ、お礼に記録達成の記念帽子を送らせてもらいました。

 それにしても、優勝旅行は素晴らしいものです。チャーター便を利用してハワイの「カハラホテル」に宿泊。5日間の滞在中はみんなでお酒を飲んだり、ゴルフをしたり、ホテルのプライベートビーチでのんびりしたり……。優勝したからこそ味わえる、かけがえのない体験でした。

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