マリナーズ菊池雄星に立ちはだかる敵地球場と右の長距離砲

公開日: 更新日:

 昨季、T―モバイルパークで5本塁打を放ったトラウトのように、右打者に不利とされる同球場を苦にしない選手も多く、菊池にとっては同地区の右打者をいかに抑えるかが成否を左右する。

「日本での投球を見る限り、メジャーの右の強打者を抑えるのは厳しいのではないか。右打者に対しては直球とカーブの組み合わせで打ち取ってきたが、150キロ程度なら、メジャーでは並の球威です。中でも、地区3連覇がかかるアストロズ打線は菊池にとって手ごわい存在になる。アルトゥーベ以外にも右の強打者が揃っている上に、1番スプリンガーから6番グリエルまで一発があって気が抜けない。T―モバイルパークは左投手に有利とされるが、アストロズには当てはまらないかもしれません」(スポーツライター・友成那智氏)

■大谷にも打ち込まれる可能性

 菊池の刺客になるのは、右打者に限らない。岩手・花巻東高の後輩で、今季は打者に専念する大谷翔平(24)も立ちはだかる。

「菊池は西武時代、高めの直球で空振りを奪っていましたが、昨季の大谷は同じようなコースを長打にするケースも珍しくなかった。菊池は、昨季の大谷が不得手とした緩急をつけるタイプでもない。大谷との対戦では4割近く打ち込まれる可能性もあります」(前出の友成氏)

 菊池は「来ることではなく、結果を出すことが目標」と話しているが、1年目は同地区の洗礼を浴びかねない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    岡田阪神は「老将の大暴走」状態…選手フロントが困惑、“公開処刑”にコーチも委縮

  2. 2

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  3. 3

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  4. 4

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  5. 5

    中日・根尾昂に投打で「限界説」…一軍復帰登板の大炎上で突きつけられた厳しい現実

  1. 6

    安倍派裏金幹部6人「10.27総選挙」の明と暗…候補乱立の野党は“再選”を許してしまうのか

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    79年の紅白で「カサブランカ・ダンディ」を歌った数時間後、80年元旦に「TOKIO」を歌った

  4. 9

    阪神岡田監督は連覇達成でも「解任」だった…背景に《阪神電鉄への人事権「大政奉還」》

  5. 10

    《スチュワート・ジュニアの巻》時間と共に解きほぐれた米ドラフト1巡目のプライド