トランプ政権の「非常事態宣言」にメジャーオーナーら悲鳴
戦時でも動乱が起きているのでもない中で非常事態宣言を出したトランプのこと。「国家の安全保障上、重大な問題がある」と、外国人へのビザの発給数を制限することなどはたやすい。しかも、大企業に対して最低賃金の大幅な上昇を求めるなど、大衆受けする要求を行えば、企業の業績は悪化しかねない。
米国4大スポーツの中でラテンアメリカ系の選手の割合が最も高い野球界は、上は大リーグから下は独立リーグに至るまで大小さまざまな悪影響を受ける。大企業に「大統領の特別な要望」が出されれば、その多くが大企業を率いる球団経営者たちも座視できない。
それだけに、各球団の経営者や大リーグ機構の幹部は、これまで以上に共和党の有力者や地元選出の国会議員たちに接近、陳情活動を活発化させている。
■従来の手法が通じない
大統領と与党の関係が緊密であったこれまでの政権なら、与党の幹部や政治献金を行っている議員を通して自分たちに不利な政策を変えさせることも不可能ではなかった。