広陵・中井哲之監督が語る「指導歴35年」の秘訣と指導方針
「そりゃ僕だって勝ちたい。子どもらも甲子園に行きたいと思って入ってくる。ただそれが一番になってはいけない。子どもに『俺が一回でもおまえに来てくれと言うたことがあるか? おまえが来たいと思って来たんだろ? なら本気で頑張れ』と言うことがある。人を集めて勝つことが職業になっている人がいるが、それでその子たちがうまくいけばいいけど、ちょっとでも失敗したら絶対に人のせいにする。ウチの子が小、中時代のチームに挨拶に行って、『本気で野球をやりたい、男とか人を学びたいやつは広陵が絶対にいい』と言っているという話を聞いたり、卒業生が『僕の子どもを預けるまで続けて下さい』と言われると非常にありがたいです」
――いつまで監督をやり続けますか?
「しがみついてまで監督をやり続けたいとは思わない。必要とされればやるし、そうでなければ潔く身を引く。子どもが卒業してからも、ちょっとつまずいたやつには、当たり前のことを伝えてやれる存在でありたい。そのためにも、今まで通り真っすぐ生きていきたいですね」