広島はマネーゲームせず…丸にも最後は“渋チン”貫いた理由
広島から巨人へFA移籍した丸佳浩(29)。広島の提示した条件は4年総額17億円と報じられているが、関係者によれば、実際は3年12億円だったとの情報もある。
5年30億円超とも5年総額35億円規模ともいわれる巨人との金銭面の開きは大きかった。
それでも「マネーゲームはしない」という広島は頑として条件を変えなかった。リーグ3連覇を果たし、人気球団になったにもかかわらず、なぜ条件の上積みをしなかったのか。これには事情がある。
順調にいけば来年、投手の野村、今村、捕手の会沢、二塁手の菊池が相次いで国内FA権を取得する。前年のこのオフは、複数年契約など、慰留のためのまとまった資金が必要になる。丸だけに何十億円もつぎ込めなかったのが実情だ。近々権利を取るのが、球団が最も重視する「センターライン」の主力ばかりというのもフロント幹部の頭痛の種となっている。
その野村は9日、かつて広陵高でバッテリーを組んだ巨人の小林と広島県内で西日本豪雨の復興イベントに参加。それから野球教室を行った。
野村は地元・岡山出身でもある。今季の年俸は1億2000万円。丸の移籍で浮いた資金が「引き留め料」として回ってくる可能性はある。