選手が球場外で感謝 引退したイチローの“見えない貢献”
大リーグでは選手が私服を着用して広告に出る場合、広告料は全額が選手に帰属するのに対し、ユニホームを着用する場合は所定のライセンス料が選手年金の基金に組み込まれる。
イチローは、最盛期には年間契約の場合で1本3億円近い広告出演料を得ていたともされる。従って、出演した広告の半分でユニホームを着用していれば、それだけ選手年金基金に充当される金額も増えることになる。
また、野球カードも企業が選手の肖像権の使用料を納付し、選手年金基金の原資の一部となっている。
大リーグ記録の通算762本塁打を記録したバリー・ボンズは「見ず知らずの選手のために自分のカードの売り上げが使われるのは認められない」と野球カードに自分の写真が使われることを拒否したことがあった。
ボンズが野球カードに写真を提供しないことはファンにとって残念であるばかりでなく、他の選手の目には「人気選手の独善的な態度」と映った。
07年シーズンの終了後にジャイアンツが契約の更新を行わず、他球団も獲得しなかった際に他の選手から同情の声がほとんど上がらなかったのも、日頃からのボンズの高慢な態度に対する不満の裏返しだった。