巨人新守護神クック離脱に専門家「むしろ好機」と指摘の訳
■外国人先発2人有効活用
巨人の守護神ライアン・クック(31)が23日、右肘の違和感のため、登録を抹消された。
宮本投手総合コーチは「肘に違和感があるので不安を取り除くために検査に行く」と説明した。今季加入したクックは、ここまで8試合に登板し、0勝1敗6セーブ。代役には9試合連続無失点中で「八回」を任されていた左腕の中川皓太(25)が指名された。同コーチによれば、七、八回は吉川光、宮国、桜井、戸根、田原、高木らでカバー。24日に二軍からリリーフ要員として野上を一軍に呼ぶ意向も明かした。
今季、年俸1億4300万円で獲得した新助っ人が早々と消えてしまった。ただでさえ脆弱な救援陣が、崩壊しかねない緊急事態発生である。「いや、そうとも限りません」と巨人OBで投手コーチも務めた評論家の高橋善正氏がこう言う。
「クックは6セーブといっても、全て2点差以上で挙げたもの。1点差で登板した試合はありません。走者が出ると途端にバタバタしますからね。クイックが苦手なため、走られまいと執拗に牽制を繰り返し、走者を気にしすぎる。先の広島戦で2点差をひっくり返されましたが、全体的に球威も制球力もそこそこ。セットになるとさらにその傾向が顕著になる。はっきり言って、厳しい場面で送り出すのは怖い。そんなクックの離脱でむしろ、4つの外国人枠を有効活用できるという考え方もできます」