巨人新守護神クック離脱に専門家「むしろ好機」と指摘の訳
高橋氏が続ける。
「現在野手ではゲレーロとビヤヌエバが登録されているため、先発のヤングマン(2勝)とメルセデス(2勝1敗)の2人は、先発と抹消を交互に繰り返している。一度抹消すると、10日間あけないと一軍に戻せない。もったいないと思っていた。ヤングマンはまだ抹消したばかりだが(21日)、この2人が先発ローテで回れれば、エースの菅野(3勝1敗)、山口(4勝)と合わせ、強固な先発4本柱が形成できる。クックが足かせになっていたとは言わないが、先発陣が強化され、結果としてリリーフ陣をカバーすることにもなるのではないか」
■4年目左腕中川の安定感
急きょ大役を担うことになった4年目の中川は、9試合で1勝3ホールド、防御率はいまだ0・00である。
「開幕からリリーフ陣の中で唯一、安定しているのがこの中川です。以前より腕の位置を下げ、スリークオーター気味にしてから良くなりましたね。直球のキレ、変化球もブレーキが利くようになった。かつての斎藤雅樹もそうでしたが、上から投げるよりサイド気味に腕を下げるとキレが増すタイプの投手がいる。不安定な助っ人を使うより、巨人の未来のためにも、よっぽどいい起用だと思います」(高橋氏)
巨人は開幕前から抑え候補の外国人投手を探している。そもそも原監督はクックに全幅の信頼を置いていたわけではないということだ。ヤクルトに快勝した試合後、クックの抹消について「まあ、そうですね。ジタバタしてないよ。大丈夫」と大してショックを受けていない様子だった。