男子プロツアー改革は大停滞 令和はゴルフ離れ急加速危機
サラリーマンゴルファーだけでなく、一流企業までが会員権を買い漁り、平成4(92)年には、ゴルフ場への全国年間入場者数は1億232万5000人(1コース当たり5万456人)と最高記録を達成。またゴルフ場の売上高も1.9兆円とこれも最高を記録した。
だが消費税導入がボディーブローとなって効き始めると、消費税が3%から5%にアップして以降は1コース当たりの年間入場者数は3万7481人まで落ち込んだ。
そして平成20(08)年には追い打ちをかけるようにリーマン・ショックが襲い、会員権指数は最高時の900から30を切った。会員権相場はピーク時の3%とまさに紙切れ同然になっている。
ゴルフ場が預託金返済に行き詰まり次々と潰れ、ゴルファーが会員権で失った損失は15兆円にもなった。だが不思議なことにプロゴルフの男子ツアーはこの影響を受けなかった。試合数こそ最盛期の46試合から二十数試合に減っているが、1試合当たりの平均賞金単価はむしろ上がっている。そのためプロゴルファーに危機感がまったくなく、男子ツアーはさまざまな問題を起こしている。昭和にスタートして平成になって中止した大会は28試合。平成で始まり、平成で中止された大会は14試合もある。
令和になって消費税は10%となる。スポンサーにオンブにダッコの男子ツアーだがスポンサーは大会経費の高騰で経営に負担がかかり、大会継続に及び腰になっている。「時代の流れが読めず、無策のままでは地獄が待っている」と大西氏はJGTOに警鐘を鳴らしている。