専門家が指摘し同情 松山苦戦続きは“クラブ浮気癖”も一因
ウッズの復活優勝で幕を閉じたマスターズ。V圏内から早々と脱落した松山英樹はウッズと10打差の32位に終わった。
ドライバーショットとパッティングに苦しむ松山は、2017年の全米オープン(2位タイ)以降、メジャーでは見せ場がない。ツアー優勝も同年のWGCブリヂストン招待が最後だ。マスターズの最終日にはテレビ解説の中嶋常幸から「そろそろ専属コーチをつけることを考えてみたら」と言われていたが、低迷の原因はクラブをコロコロ替える「浮気癖」にもあるのではないか。
松山は昨年、キャロウェイ、ピン、テーラーメイド、スリクソンなど、複数のドライバーを使用。今年も1月はキャロウェイからスタートし、3月はキャロウェイとテーラーメイドを併用。マスターズはテーラーで打っていたが、今もエースドライバーが決まらない。
「鋭い感性がアダになっているのかもしれません」と言うのは、クラブデザイナーの高橋治氏だ。
「トッププロならクラブ変更がスイングに影響することは知っています。それでも頻繁に替えるのは、飛んでいく出球の角度や弾道、打った時の感触、着地点などがイメージとは違うからではないか。同一メーカーで重心位置、ライ角、ロフト角もまったく同じドライバーを10本用意しても打感はすべて違います。一本一本ヘッドの溶接の仕方や肉盛りが異なるので、フェースのたわみ方が均一ではないからです。練習場と試合では力の入り方も変わる。同じクラブでも打感や弾道は異なります」