ニクラスからウッズへ 世界のゴルフはどう変わってきたか
2008年全米オープン優勝を最後に度重なる体の故障に加え、世間を揺るがす女性スキャンダルなどで天国から地獄へ落ちましたが、昨年のツアー選手権で不死鳥のように蘇り、5年ぶりにツアー優勝。そして平成最後のメジャー、マスターズでは、見事な集中力で11年ぶりのメジャー優勝を遂げてカムバックしたのは周知の事実です。あの研ぎ澄まされた集中力はニクラスを超えるものと私は感じました。
現在までメジャー通算15勝、米PGAツアー通算81勝はサム・スニードの記録に1つまで迫り、令和の時代になっても記録を更新する可能性があります。
ウッズの功績は米ツアー賞金額をそれまでの約5・5倍にアップさせたことです。
ボビー・ジョーンズから始まり、ベン・ホーガン、A・パーマー、J・ニクラス、T・ウッズと時代の境目ごとにスーパースターが誕生してくるのが米ツアー繁栄の背景にあります。
組織を運営するPGAツアーコミッショナーとして辣腕を振るったディーン・ビーマンやティム・フィンチェムらの業績が、ツアーを支える原動力でもありました。彼らは、ツアー運営の全責任を任せられ、改革に大ナタを振るってきました。