ニクラスからウッズへ 世界のゴルフはどう変わってきたか
スーパースターを中心にした世界的なツアーを、全世界150カ国に配信して得る莫大な放映権料。
ツアーを通じての開催地域への慈善事業(これまで総額約2900億円寄付)。そして、ファンサービス、選手のマナー向上、トーナメントスポンサーへの利益還元、興行収入を上げるための構造改革や、PGAツアーグッズのロゴの販売やロイヤルティーなどがあります。
つまり、米PGAツアー自体がビジネスとして、多角的な経営に取り組んでいるのです。
■日本が米国に見習うべきものは
日本にも、昭和から平成にかけて、ジャンボ尾崎、青木功、中嶋常幸、丸山茂樹、石川遼、松山英樹ら多くのスーパースターが沸かせてきました。
しかし、残念ながら、この魅力的な商品を生かす才覚も組織力もなかったことが現状の男子ツアー低迷を生んでいます。
令和という新しい時代に入る今、必要なのは米ツアーのような合理的な組織への改革や、マーケティングやプロデュース力しかありません。
(取材・構成=ゴルフジャーナリスト・宮崎紘一)