もっか打撃三冠なのに…巨人坂本“メジャー興味なし”の理由
最も大きいのは巨人による「厚遇」である。坂本勇は昨オフ、新たに年俸変動制の複数年契約を結び、今季は1億5000万円増の5億円。これは菅野(巨人)、柳田(ソフトバンク)に次ぐ日本球界3位の高給だ。
海外FA権を取る前年の15年、打率.269、12本塁打、68打点と打撃不振に苦しんだ。それでも球団から、3000万円増の年俸2億5000万円を提示された。
「これは翌年に海外FA権を取得することへの配慮でしたが、複数年契約にサインした坂本は『19歳から試合に出してもらってFAというのは頭になかった』と会見で発言した。あの時、メジャー挑戦を強硬に訴えた形跡はありません。思えば23歳で年俸1億円突破など、変わらず厚遇してきたという自負が球団にはある。実力だけでなく、人気面でも球団ナンバーワンの坂本の引き留めは最重要事項だった。まだ30歳だが、このまま巨人で現役を全うすれば、将来の幹部候補生ともっぱらです」(チーム関係者)
過去に何度も写真誌をにぎわせたように、野球も遊びも一生懸命というタイプだった。いまだに独身の坂本勇にとって、米国は私生活で不自由を強いられるという思いもあったか。“生涯巨人”と腹を決めたことも、坂本勇の快進撃を支えているのかもしれない。