広島・中村奨 実戦復帰初戦で頭部死球の踏んだり蹴ったり
単なる不運で片付けていいものか。
18日、広島の高卒2年目捕手、中村奨成(20)が二軍戦で左側頭部に死球を食らい、負傷退場となった。
場所は鳴尾浜球場。これだけ聞けば、藤浪の被害者がまたひとり……と思いがちだが、そうではない。確かにこの日は藤浪が先発したものの、7回10安打3失点2四球で降板。中村奨にぶつけたのは、八回からマウンドに上がったドラ4ルーキーの斎藤(24)だった。
担架で運ばれた中村奨は自分の足で救急車に乗り込むも、箇所が箇所だけに楽観視はできない。
中村奨はとにかくアクシデントによる負傷が多い。昨秋のキャンプではフェニックスリーグの試合に出場中、左ヒザに自打球を当て負傷。今春のキャンプでも序盤に右肋骨を疲労骨折し、無念の離脱となった。それから約4カ月、実戦復帰初戦となった阪神戦で頭にぶつけられた。まさに踏んだり蹴ったりだ。
中村奨は2017年のドラフト1位。当時から線が細く、球団内でも「体づくりに時間がかかる」と言われていた。それが昨年秋から、ケガに次ぐケガ。育成が遅れれば一軍デビューはますます遠のくことになる。中村奨自身は捕手業にこだわりがあるとはいえ、強肩俊足の野手としての評価も高い。このままでは球団から「捕手はケガの多いポジションだし、コンバートを……」と言われてもおかしくないだろう。
なにはともあれ、中村奨は一度神社で厄を払った方がいい。