セ首位堅持で再評価 G原監督が手にする10年政権“約束手形”
「改めて、原監督の存在感、手腕を評価する声が上がっていますね」
読売関係者がこう言った。4年ぶりに原辰徳監督(60)が復帰した巨人は、交流戦をセでトップの3位で乗り切り、リーグの首位を堅持して、28日に再開される(巨人は29日から)ペナントレースに臨む。高橋由伸前監督が率いて2位、4位、3位と苦戦したチームを浮上させた手腕もさることながら、
「例えば読売グループ系列のスポーツ報知の売り上げも伸びている。スポーツ紙が軒並み部数減に頭を抱える中、前年比100%を超える日が珍しくなく、これは原監督への期待感、その情報発信力によるものが大きいとみられている。開幕前に(読売グループ本社代表取締役の)渡辺主筆は、3年契約を結んだ原監督に『向こう10年くらいは頑張ってもらう』と言っていた。10年はさすがにどうかわかりませんが、このままリーグ優勝、日本一となれば、10年続いた第2次政権に匹敵する長期政権になる可能性があるとみています」
と、冒頭の読売関係者が言うのだ。
3度目の監督就任となる今回は、コーチ人事や選手補強など編成面の権限も持つ「全権監督」として招聘され、FAで広島の丸、西武の炭谷の獲得に成功。26日には日本ハムとの間で2対2のトレードをまとめるなど、5年ぶりのV奪回へ向けて、戦力強化の陣頭指揮を執っている。巨人周辺には全権監督ゆえの「独善」「独裁」を懸念する声もあるものの、そんな原体制を後押しするかのような球団人事も断行されている。