体調万全でも厚い4強の壁 錦織4大大会制覇に足りないもの

公開日: 更新日:

 錦織圭(29=世界7位)が準々決勝までに費やした試合時間は、前回の全仏より292分も少ない511分。3回戦まですべてストレート勝ち。4回戦で1セットを落としただけと、今回はガソリンも満タン。ウィンブルドンを8回制したロジャー・フェデラー(37=同3位)に「勝てると思う」と話すなど、心身ともベストに近い状態だった。

 しかも、相手のミスにも乗じて第1セットを先取するなど最高の立ち上がり。「芝の王者」を下す条件はそろっていたにもかかわらず、終わってみれば完敗だった。

 この日のウィンブルドン男子シングルス準々決勝。錦織は第1セットこそ6―4で取ったが、その後、1―6、4―6、4―6と立て続けに3セットを奪われ、日本勢では1933年の佐藤次郎以来、86年ぶりの4強入りはならなかった。

 現地で取材するスポーツライターの武田薫氏はこう言う。

「錦織は立ち上がりに持ち味を発揮して期待を抱かせましたが、フェデラーはまるで探りを入れていたかのようでした。第2セットに入ると、第1セットとはまるで別人のように襲い掛かってきましたからね。錦織のサーブが良くないと判断すると、サービスゲームではエース狙いに徹し、リターンゲームでの攻撃に切り替えてきました」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    相撲協会の逆鱗に触れた白鵬のメディア工作…イジメ黙認と隠蔽、変わらぬ傲慢ぶりの波紋と今後

  2. 2

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  3. 3

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 4

    《2025年に日本を出ます》…團十郎&占い師「突然ですが占ってもいいですか?」で"意味深トーク"の後味の悪さ

  5. 5

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  1. 6

    中居正広の女性トラブルで元女優・若林志穂さん怒り再燃!大物ミュージシャン「N」に向けられる《私は一歩も引きません》宣言

  2. 7

    結局《何をやってもキムタク》が功を奏した? 中居正広の騒動で最後に笑いそうな木村拓哉と工藤静香

  3. 8

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 9

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  5. 10

    高校サッカーV前橋育英からJ入りゼロのなぜ? 英プレミアの三笘薫が優良モデルケース