開催迫ったW杯が今後の日本ラグビー界の命運を握っている
今年に入ってからのジャパンは「サンウルブズ」というスーパーラグビー用チームと「ウルフパック」という代表強化用チームに代表選手を振り分けて強化を進めていましたが、当初はメンバーがなかなか固まらないのでチームづくりが遅れている印象でした。ところがジェイミー・ジョセフHC(ヘッドコーチ)率いるジャパンは、W杯本番前のテストマッチで連勝して調子は上々です。
■8強入りの可能性
本番でカギとなるのはキックの使い方でしょう。攻撃的なキックなら有効ですが、逃げのキックとなった場合は相手に付け入る隙を与えてしまいます。ひとつのキックにチーム全体が、いかに有機的に反応して動けるか? が重要です。
実力的には、初のベスト8の可能性は十分にあると思いますし、ぜひとも日本国民の目の前で勝利を重ね、子どもたちに大きな夢を与えてほしいですね。大いに期待しています。
▽はやし・としゆき 1960年2月8日、徳島県生まれ。地元の城北高から同志社大。神戸製鋼で7連覇の偉業を達成した。90年にオックスフォード大に留学。同大の歴代ベスト15に選出された。現役時代は身長184センチ、体重103キロ。代表キャップ38。ハード&クリーンなプレースタイルを貫き「世界を最も知る男」「世界に最も近づいた男」と高く評価された。現在は特定非営利活動法人ヒーローズの理事長として精力的に活動している。