ド軍2人目の守護神に マエケンを支える鉄壁の“高低”制球力
昨年まで2年連続リーグ優勝、今季もどこより早く地区優勝を決めたドジャースで、いまや2人目の守護神に定着したのが前田健太(31)だ。
15日(日本時間16日)のメッツ戦は1点リードの九回1死からマウンドへ。
3分の2イニングを無安打無失点に抑えて2セーブ目(9勝8敗、防御率4・02)。これで3試合連続無失点となり、いまやジャンセンに次ぐ2番目の守護神として期待されている。
この日の最速は152キロ。ストレートの球速はメジャーの平均程度の上、かつての野茂や佐々木のような落差の大きなフォークを投げるわけではない。変化球といえば、130キロ台後半のスライダーとチェンジアップくらい。それでも最強チームの先発を務め、最近はリリーフ陣の柱のひとりになっている最大の理由は制球力だ。
「前田は左右にブレることはあっても、高低のコントロールを間違えるケースがほとんどありません。これはメジャーで投手として生き残る上で最大の武器です。スライダーやチェンジアップも含め、強打者揃いのメジャーではボールが高めに浮かないことが絶対条件ですからね」とは、西海岸の球団のスカウト。
過去に何度か日本のプロ野球キャンプで臨時コーチを務めた野茂も、投手には「とにかく低く、低く」とアドバイスしたそうだ。