著者のコラム一覧
武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

マラソン札幌移転の混乱は運営を託された日本陸連の落ち度

公開日: 更新日:

 喧嘩するならまだ知っておくことがある。

 マラソンはオリンピックの華ではない――女子マラソンを単独開催したり、マラソンをテレビ観戦するのは日本独特の文化。数々のドラマは不本意な条件で走る不条理ゆえの悲劇で、金栗四三の場合もそうだった。

 やはり過酷なレースの競歩は“完歩の美学”ではなく“歩形の美学”――もともと室内の観戦競技でコースも1キロあればよく、むしろ必要なのは観客。北海道マラソンは北大のポプラ並木を通るから、競歩も使えばいいコースが造れると思う。

■心配なのはテニス

 マラソンは場所を移せるからまだいい。心配なのは運動量が激しく、試合も2時間を超すテニスだ。

 男女の単複に加えミックスダブルスもある。先に来日したジョコビッチは運営の難しさを案じていたが、会場の有明には屋根付きコートが1面だけ、しかも国内には他に会場がない。ジョコビッチ、フェデラー、ナダル、セリーナ・ウィリアムズ……スーパースターをどうもてなすのか。かつてナダルが来日した時、協会関係者はこんな名言を吐いてくれた。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…