DeNA1位・森敬斗 田舎町から現れたジャニーズ級スター候補
■身体能力、勝負強さ、そして…
野球を始めた清沢小3年時から森を指導した、静岡・島田ボーイズの鈴木亨監督(59)が言う。
「そういう星の下に生まれてきたんですかね。昔から、彼の一打で試合が決まるということが多かった。物事に動じない。だから、プレッシャーのかかる場面でも平気。気が強くて、いい意味で自信家です。あるローカル大会でのことですが、チャンスの場面で打席に立った森に送りバントのサインを出した。すると、打席で森が、えっ!? というような顔をするんです。ボクにバント? みたいなね(笑い)。分かった、分かった、好きなように打て、とサインを取り消すということもありましたね。結果? それが、やっぱり打つんです(笑い)」
実家は静岡市の中山間地、「信号もコンビニもないような田舎」(彰憲さん)で生まれ育った。5歳上の兄・亮太さん(22)の背中を追うように野球を始めたのは小学校3年のとき。社会人野球の電電東海(現NTT東海)で活躍した鈴木監督をして、「練習前のランニングからして動きが違いましたね。身のこなし、スピード、バネ……。小学校、中学校と森が盗塁に失敗した姿を見た記憶がありません」と言うように、当時から身体能力はずばぬけていた。