エ軍大谷に追い風 打点王加入&新ルールで3割30本に現実味
大谷翔平(25)のエンゼルスが、大物選手の獲得に成功した。
日本時間12日、今オフのFA市場の目玉野手だったアンソニー・レンドン三塁手(29=前ナショナルズ)と、7年総額2億4500万ドル(約268億円)で合意した。チーム内ではトラウトの12年467億円、プホルスの10年278億円に次ぐ大型契約となる。
右打ちのレンドンは今季、146試合でいずれもキャリアハイの打率3割1分9厘、34本塁打、126打点をマーク。強打の三塁手として球団史上初の世界一に貢献した。複数の米メディアによれば、来季のエンゼルスは、2番トラウト、3番大谷、4番レンドンのオーダーを組むという。
MVP3度(2014、16、19年)のトラウトと、今季の打点王に挟まれれば、相手バッテリーのマークはこれまで以上に分散する。大谷への攻めが甘くなり、長打が増える確率は上がる。
右の強打者2人に挟まれることも、大谷には吉と出そうだ。大谷はメジャー移籍後、左投手に分が悪く、対戦打率は2割5分2厘。今季は相手先発が左腕の際には休養を与えられたり、チャンスの場面では左のワンポイントを当てられたりするケースが目立った。左腕に弱いイメージがすっかり定着したが、来季からルールが変更され、リリーバーのワンポイント起用が禁止される。新ルールではリリーバーは最低3人投げるか、イニング終了まで投げ切らなければ交代できなくなった。状況にもよるが、大谷の前後にトラウト、レンドンと右の強打者がいることで、これまでのように対戦相手は大谷の場面で左腕を投入できなくなるのだ。
すでにマドン監督は来季、二刀流に復活する大谷の起用法に関して、登板時はDHを使わず、大谷を打席に立たせると明かしている。「3番・投手」でラインアップに名を連ねる機会も増えるだけに、打点王の加入とルール変更は間違いなく追い風になる。ここ2年を上回る3割、30本も期待できそうだ。