木材ふんだんの新国立競技場 懸念のハト対策は大丈夫か?
〈ようこそここへクッククック~〉なんて事態にならないか心配だ。
11月30日に竣工した、2020年東京五輪・パラリンピックのメーン会場となる新国立競技場(新宿区)。「杜(もり)のスタジアム」のコンセプトの下、国産木材をふんだんに使用しているのが特徴なのだが、報道陣に公開された際に懸念の声が上がっていたのが、ハトのフン被害だ。
「日本鳩対策センター」運営本部の株式会社ベル(東大阪市)の担当者によると、ハトは身をひそめやすく、目立たない場所を好むという。ポイントは「近くにエサ場があるかどうか」で、繁華街など飲食店がある場所の近くにある建物の屋根に「待機」し、次第にその場所に営巣するという。なるほど、JRなどの駅前にみられるのもこのパターンだ。
新国立競技場は、木材と鉄骨を組み合わせたドーナツ型の屋根で、風通しが良く、いかにもハトが待機場所に好みそう。近隣には飲食店も立ち並び、エサも豊富だ。果たして新国立競技場のハト対策は大丈夫なのか。
独立行政法人日本スポーツ振興センターに問い合わせると、「建物(競技場)の内側に鳥害対策のネットを張っています。今後も(鳥害の)実態に沿って対応していく予定です」(広報室)と回答した。
競技や試合に夢中になり、気付いたらハトのフンだらけ……なんてことだけは避けたいものだ。