フィギュアの素朴な疑問 日本のカップル競技なぜマイナー
今回の全日本選手権にエントリーしたのは予選含めペア1組、アイスダンス4組だけだ。一方でシングルは本戦だけで女子29人、男子30人が出場する。
「競技人口が少ない原因で一番に挙げられるのはリンクの事情です。そもそもフィギュアスケートは、選手の数に対しスケートリンクが少ない。その上、シングル選手とペア選手、アイスダンスはそれぞれ動き方が全く異なっているので、同じリンクでは危なくて滑れないのです。シングルよりも圧倒的に競技人口の少ないカップル競技の選手は、練習場を確保するだけでも難しい状況です。また、指導者も少ないので、競技を始める子供が増えにくいというのも問題ですね」(河合氏)
■「高橋大輔選手の転向がきっかけになれば」
世界では幼少期からカップル競技を始める選手も大勢いるが、日本では10代後半~20代前半にシングルから転向するケースが多い。例えば、平昌五輪アイスダンス優勝のカナダのペアは、8歳の頃から約21年間コンビを組んでいるのに対し、日本代表の村元哉中(26)がアイスダンス競技を開始したのは21歳。パートナーのクリス・リードと組んだのは平昌五輪の3年前だった。