メジャー激震の「サイン盗み」日本球界に飛び火の可能性
「絶対、やってるよな、と選手同士で話すこともある。〇〇の球場には、捕手の後方と、投手と一塁手、投手と三塁手の延長線上にカメラが設置されている。あれで盗んでいるんじゃないか、というのは他球団の選手も言っている。〇〇のキャッチャーはサインを出すのも、構えるのもやたらと遅い。あれは、自分たちが盗んでいるから、ほかもやっているだろう、と過剰に警戒しているからですよ」
あくまで印象、噂の域は出ないが、疑念を抱きながらプレーしている選手がいることは確かだ。
■「うちはやってないけど」
ダイエーによるスパイ行為疑惑をきっかけに、現在では「外部からの情報伝達」、つまり「スパイ行為」はもちろん、コーチや二塁走者による「サイン盗み」も禁止されているが、別の球団の選手にも聞いた。
「スパイ行為、サイン盗みとクセ盗みは別物で、例えば相手投手のクセがわかった場合はチームで共有している。コーチやスコアラーがクセを見破り、映像でしつこく確認したうえで打席に入る打者もいます。これはコーチ、スコアラーの技術でサイン盗みとは違う。変化球に大きく体が泳いで空振りする打者がいるでしょ。あれは、狙い球が外れたというより、クセを見間違えたと思った方がいい。狙い球が外れても、プロならそんなにみっともない空振りはしないものです。でも、いまでも怪しい動きをしている二塁走者もいますよ。リードの歩幅とかで球種を打者に伝えるんじゃないか。うちのチームではやっていませんけど」