メジャー激震の「サイン盗み」日本球界に飛び火の可能性
日本でも過去、複数のプロ野球OBが「サイン盗み」「スパイ行為」を認め、証言している。1980年代前後までは、スタンドのバックスクリーン横を陣取った球団関係者が双眼鏡で捕手のサインを解読、手を上げたりするなどの手口で打者に球種を伝える行為が常態化していた。一時、バッテリーが乱数表を用いてサイン交換していたのはその防御手段だった。
■「あそこは怪しい」と現役選手
だが、過去の遺物だと思われたサイン盗み、スパイ行為が、1998年に大騒動を巻き起こす。地元メディアの報道により、ダイエー(現ソフトバンク)のスパイ行為疑惑が発覚。映像で捕手のサインを盗んだ球団関係者が無線を使って外野スタンドのアルバイトに球種を伝え、それをメガホンの上げ下げなどで打者に伝達する手口で、球団社長らが処分を受けた。
あれから20年以上が経った今でも、選手間ではこの手の話がたびたび俎上に載る。
某球団の中堅選手に聞くと、「怪しいな、と思うことはありますよ」とこう続ける。