「鏡モチ」体型で…ランニングではアゴを出し常に周回遅れ
3月場所で大関昇進を決めた朝乃山(26)。富山県出身の大関は1909年の太刀山(後に横綱)以来、111年ぶりの快挙だ。188センチ、177キロの巨体で、ついたあだ名は「富山の人間山脈」。学生時代の関係者らの証言から、そのルーツを探る。
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■ハンドボールの強化選手だった小学生時代
本名は石橋広暉。富山市の中心部から神通川を越えた先にある、呉羽町で生まれた。出生時に3600グラムだった体重は、わずか半年で10キロに到達。呉羽町は「鬼神」の異名をとった22代横綱太刀山の出生地であり、相撲が盛んな町として知られている。
小学生時代はハンドボールにのめり込み、キーパーとして県の強化選手に選ばれたこともある。同時に相撲も取るようになったものの、当時はそこまで熱心でなく、進学した呉羽中学校でも入学直後はハンドボール部に体験入部をした。
しかし、当時は「鏡モチ」と形容される体格だけにスタミナに難があったのか、ランニングではアゴを出し、周回遅れはザラ。そんな朝乃山を相撲部に勧誘したのが、顧問の杉林雅章教諭だ。