施設すら使えず…楽天が12球団で唯一活動完全休止のワケ
12球団で唯一、球団施設を利用した自主練習を休止している楽天。他球団が施設利用を認める中、主砲の浅村は先日、「部屋で体幹をしたり、外でジョギングをしたり、できる時はキャッチボールやティーバッティングをしたりしています」と自主練習の様子を球団を通じてコメント。各選手は自宅を中心に練習を行っているという。
楽天はキャンプ中の2月中旬に選手の外出制限を行うなど、早い段階から新型コロナ対策に取り組んできた。3月3日には遠征先での選手、関係者の外出を禁止とし、同30日からチーム全体の活動を休止。球団施設も閉鎖して対策を強化した。
球団の三木谷オーナーは4月3日、自身のツイッターで「今すぐ緊急事態宣言の発令をお願いします」と安倍首相に向けてメッセージを投稿。新型コロナの感染拡大に対して危機感を示していた。
楽天OBが言う。
「楽天球団の活動休止は、同じ親会社であるJリーグのヴィッセル神戸で、DF酒井高徳とトップチーム関係者2人のコロナ感染が判明した日から始まった。神戸に感染者が出たことで、両チームのトップを務める立花球団社長が楽天に対しても厳格な対策を取ったようです。楽天は現時点で施設使用の解禁日を発表していませんが、神戸の活動休止期間は5月6日までとなっている。酒井ら3人も無事退院し、復帰に向けて自宅待機中です。ただ、政府は緊急事態宣言の1カ月程度の延長を視野に入れており、これが楽天と神戸の活動再開に影響する可能性はあります」
公式戦の開幕の見通しは立たないものの、他球団では投手がブルペン入りするなど調整を進めている。球団施設すら使えない楽天の選手にとっては大きなハンデになりそうだ。いざ開幕を迎えた際に、その差を埋められるか。