広島・中村奨成は二軍行き…捕手継続か三塁転向かの分岐点
広島 中村奨成(21歳・3年目・17年1位)
広陵高3年時、夏の甲子園で清原(PL学園)が1985年に樹立した1大会5本塁打を抜く6本塁打の新記録を打ち立てた。そんな地元のスター候補生が、もがいている。
広島の開幕一軍捕手は、正捕手の会沢、高卒4年目の坂倉、40歳のベテラン石原の3人。坂倉の1歳年下の中村奨は今春のキャンプで一軍スタート。坂倉や新人の石原貴(天理大)と2番手捕手を争ったが、2月16日に二軍行きを命じられた。
「現在、二軍で石原貴や磯村と正捕手争いをしている。プロ入り後の2年間は、左膝や肋骨の骨折など故障に泣かされてきたが、もともと肩が強いし、身体能力は高い。打撃はだいぶ良くなってきた。下半身が強く、インパクトも強い。ファームで結果を出せば、一軍昇格のチャンスありますよ」とは、二軍関係者だ。
その一方で、「今季は大きな分岐点に差しかかっている」と、広島OBがこう指摘する。
「佐々岡監督ら現場は、捕手としての能力を見極めている。3年目の今季、捕手として芽が出なければ、打撃を生かすため、新人時代から温められていた三塁転向プランが再浮上する可能性もある」
今季は、勝負の年になりそうだ。