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岡邦行ルポライター

1949年、福島県南相馬市生まれ。ルポライター。第3回報知ドキュメント大賞受賞。著書に「伊勢湾台風―水害前線の村」など。3・11後は出身地・南相馬中心に原発禍の実態を取材し続けている。近著に「南相馬少年野球団」「大島鎌吉の東京オリンピック」

セクハラ報道に株で逮捕…地に落ちた「3冠監督」のその後

公開日: 更新日:

 山田は、74年世界選手権と77年ワールド杯でも優勝。“3冠監督”となり、84年のロスオリンピックでは銅メダルを獲得した。

 一方、日立監督としても日本リーグで18度も日本一となった。ただし、当時の山田は、私に語っている。

「大企業の日立は、何百億円もの宣伝費を動かしている。いくら女子バレーがテレビで放映されてメディアが取り上げても、か弱き腕には期待していないんだな。『君たちはバレーという特技を持っているんだから、目いっぱい青春を謳歌しなさい』って感じ。私が日立本社で重役に会えるのは年に1回。それも優勝し、挨拶に行くときだけだね」

 88年ソウルオリンピック(4位)後に山田は代表監督を辞任し、日立に戻った。90年代に入るとサッカーのプロ化(93年)に触発され、日本バレーボール協会常務理事でもある山田は、日本リーグ加盟チームもプロ化すべきだと奔走。メディアを通じて強く主張した。

 だが、協会も親会社の日立も他チームもプロ化に大反対。私が山田を取材したときは監視役として協会職員が同席した。

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