巨人は現場とフロント真っ二つ プロ各球団のドラフト戦略

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阪神は「糸井2世」か甲子園組に照準か

 昨年のドラフトで、将来を見据えた戦略を取ったのは阪神も同じ。1巡目で奥川の抽選を外したが、外れ1位で西純(創志学園)を指名したのを皮切りに、5位の藤田(中京学院大中京)まで立て続けに甲子園を沸かせた高校生を指名している。関西のテレビ局関係者が言う。

「今年の1位最有力候補は、地元出身で『糸井2世』と注目される近大の内野手・佐藤。ただ、高卒新人が二軍で評判がいい。西純と3位の及川(横浜)がすでに初勝利を挙げていて、2位の井上(履正社)、4位の遠藤(東海大相模)が二軍の開幕スタメンを勝ち取っている。高校生を多めに指名して育成に舵を切ったのは評価できる。今年は球団OB関本賢太郎氏の息子・履正社の主将・勇輔捕手もマークしているし、先発の駒も足りないので、地元兵庫・明石商の中森を推す声もある。阪神のスカウトは、来月の甲子園交流戦の視察も前のめりです」

■広島は即戦力投手と長距離打者狙い

 昨年リーグ4連覇を逃した広島はどうか。

「今年はドラ1新人の森下が開幕ローテに入っているが、それでも投手陣が苦しい。今年も1位は投手になる可能性が高いですね。中森ら高校生も含めてですが、社会人、大学生の即戦力が中心。主砲・鈴木誠也の後釜育成というテーマもあるので、1つのことに特化した選手、特に長打力がある選手も探しています」(球団OB)

■日本ハムは粒揃いの大学生投手が中心

 育成に定評のある日本ハムだが、今年は事情が異なるという。OBがこう言った。

「本命は大学生投手になるんじゃないか。なにしろ高校生に1位クラスのピッチャーが少ないらしいから。中森も含めて2、3人と聞いている。その中森にしても、昨秋、故障のウワサがあった。もうひとつはチーム事情。16年のリーグ優勝以降の3年間は5位、3位、5位。ドラフトと育成が球団方針とはいえ、高校生をじっくり育てている余裕が今のチームにはない。今年は比較的、粒が揃っている大学生投手中心の補強になると思う」

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