大谷翔平にTJ手術の後遺症か…復帰先発を襲った再発の恐怖
■腱がしなやかに機能しない
試合後の大谷は、登板までの準備について「今日には一応、合わせてきました」とコメント。実戦経験が積めなかったことに関しては「それは言い訳にならない」と話した。
散々な結果に終わった復帰登板に関して、実戦や調整不足が「言い訳にならない」とすれば、他に何か理由があるのか。
三井氏が再発の不安や恐怖心を指摘したように、考えられるのはTJ手術の後遺症だ。
過去に100人以上の同手術を執刀した産業医科大学の内田宗志教授は以前、日刊ゲンダイの取材に「靱帯が骨と結合しただけでは、腱がしなやかに機能することはありません」と話している。
移植した腱が靱帯成分として機能するようになるには最低でも1年はかかると言われ、投手によっては2年近くを要するケースもある。腱が機能しないまま復帰してもストレートは走らず、変化球の制球もままならないそうだ。
大谷は術後のリハビリ中、肩肘への負担を軽減するためフォームを改良した。移植した腱が馴染んでない上に、新たな投球フォームが完全に自分のものになっていないとすれば、満足いくパフォーマンスが発揮できないのは当然だ。